駿河湾海ぼうず日誌

9月の初め、生まれて初めての船釣りに行ってきました。
ついに船デビューです。
狙うはイカ。スルメイカとヤリイカです。


まずは道具の準備。
好きなプラヅノを選んで、イカリーダーでつないでいきます。
14センチのプラヅノで直結とブランコと両方作りました。


スチロールの仕掛け巻きに巻いておきます。
仕掛けのほかに、120号のオモリを3つ用意しました。

朝4時に小川港に集合して、クーラーボックスに氷を詰め、酔い止めを飲んでいざ出船。

港内はまだ暗い。
台風の合間だったこの日は10人以上のお客さんがいました。

クーラーボックスをベンチの下にいれ、ロッドキーパーを船べりに取り付けます。
電動リールのコードは電源ボックスの中につないで電気を通します。
仕度しながら、船ってこうなってるのね、といろんな初体験に興奮していました。
船はトイレも休憩室もあって快適です。

駿河湾の中心あたりまで1時間以上船を走らせます。
すぐに日が昇り、真っ青の快晴です。でも波が高い！

僕は竿と電動リールをレンタルしました。各1,000円です。

朝6時から船長の指示で釣り開始。
プラヅノを投入器と呼ばれる塩ビパイプにセットして、オモリを投げて海に投入するのですが、1回目から失敗して自分のシャツに針が引っかかりました。あたふたして外している間にどんどん糸が絡まり1回も使えぬまま仕掛けがオシャカに…。1,000円位するのでけっこう悲しいです。

時間が限られているので別の仕掛けに替えます。
周りではサバも釣れているので、サバよけもかねて直結仕掛けに交換したところ、船長に叱られました。「初めてで直結じゃ釣れないからやめろ」とのこと。
たしかに糸を緩めるとイカがはずれるのは重々承知なんだけど、そんなこと言われても、残っている仕掛けはこれしかない。

呆然としていると隣りの常連さんが「14センチは大きいし、直結じゃ釣りにならないからやめな」と11センチのブランコ仕掛けを恵んでくれました。「古いからあげるよ」とのこと。ありがてえ～。丁重にお礼を言って仕掛けをつけ直します。
そんなわけでみんなからかなり遅れて再投入。
駿河湾の深海160mまで仕掛けを下ろします。底に着くまで10分くらい時間がかかる。

初めてなので、イカのアタリがわかりません。
船長や隣りのおじさんによると、かなり繊細なアタリとのこと。
底のあたりで上下に降っていると、なんだか違和感がしてあげてみました。
あげるのも電動リールを適度なスピードに操作するのが難しい。電動リールも初めてだ！

10分以上かけてあげてみると、なんとイカがついていました。
初めての船イカ！釣れたのはヤリイカだそうです。が、船上ではずっと忙しかったので写真なし。
ずっと、電動リールの操作と投入と竿の上げ下げと、それから外道のサバをはずしたり、イカをクーラーに入れたり沖漬けにしたり、イカ墨で汚れたバケツの水を交換したり、仕掛けの針についた墨をハブラシで落としたりやることがいっぱいです。

イカは移動が速いので、船も群れを追ってあちこちに移動します。
一つの場所には30分ほどしかとどまっていません。
他の船も2~3隻いましたが、同じように移動しています。
移動の合間に、カジキマグロが海面を跳ねるところを目撃しました。
駿河湾にもいるんですね。これを見れただけで初船釣りに満足するほど感動しました。

昼が近づくにつれ、もともと高かった波がどんどん高く荒れ始め、潮も速くなり、船上のあちこちでお祭りが始まりました。
反対側の人や隣りの人、離れた人ともお祭りになり、みんな声をかけあって仕掛けを外してます。
人に迷惑をかけないよう、周りの人と合わせて仕掛けを投入したり、底に着いたらすぐに底を切ったり、気を遣います。
常連さんも、「今日は釣りにくい日だ」と言ってました。

そんな僕も13時の釣り終了時間30分前に仕掛けが船のプロペラに絡まり、一足先に終了。
常連さんにムギイカを2杯もらいましたが、自力でヤリイカ7杯釣りました。

一緒に行った友達が3杯しか釣れなかったので、人からもらえたこともあり2杯おすそ分けしました。

帰りは波しぶきをあげて超特急で船を走らせ帰港。寝てたら着いてました。
船長に貸し道具代を含む15,000円を支払って、船長や奥さんや常連さんたちと少しお話し。
この日は海が荒れていたせいで、竿頭の常連さんでも30杯くらいだったそうです。
初めてで7杯は善戦といえるのではないかと自分を納得させる。

船を降りると船長はとてもにこやかないいお人柄でした。
奥さんも明るく港で出迎えてくれて、今度は海が荒れてない日に仕掛けをたくさん用意してまた乗りたい。


実家にイカを2杯あげて、あとは家で新鮮ないかそうめんや沖漬け、バター炒めを楽しみました。
釣りたてのイカは甘みが強くてほんとにうまい！
今まで食ってたイカは実はゴムだったんじゃないか、というくらい味が違いますね。
次は2桁、3桁を狙って近所におすそ分けできるくらい釣りたいな。

心配してた船酔いもまったくしなかったし、潮の匂いのなか広い青い空間で自然相手に遊ぶのは本当に楽しい。
お金や道具がちょっと贅沢な遊びだけど、いろんな魚種や大物を船で釣ってみたい。