駿河湾海ぼうず日誌

土曜日、朝早く目が覚めたので和田浜に青物成敗に行きました。
車を停めた場所から5mごとに1投ずつメタルジグを投げることにします。
さっそく第1投目でジグがあさっての方に飛んでいきました。どこかでポチャンと空しい音がします。

ショックリーダーは無事だったので、スナップの結び目から千切れたようです。
1投目でこういうことがあると精神がズタズタになりますね。
しかもロストしたのは先日リペアしたダイソージグでした。
まだ1匹も釣ってないうちに手の届かない場所へ逝ってしまいました。アデュー…。

しかし気を取り直して、こういうときのために用意してあった替えのリールに付け替えます。
ここからは調子よく投げられました。しかし新たな悲劇が…。

開始して30分もしないうちに突然のスコールです。
しばらくテトラポットの陰に身をひそめていましたが、なにせ30センチ四方ほどのスペースしかないうえに雨があがる気配もないのでやむなく撤退。駐車場から海岸線をかなり歩いてきていたので、車に戻った時にはパンツまでずぶ濡れになりました。

服がびしょ濡れなのでパンツ1枚で家に帰って風呂に入って一時休戦です。
スナップのとれたリーダーに新たにスナップをつけ直し、夕方の石津浜で再び戦闘開始。

小雨が降ったりやんだりしていますが、波打ち際には15mおきくらいに釣り人が並んでいます。
これでは朝に試した5m投げ歩きもできなさそうです。

空いている場所に入って気合いの第1投目、さっそく根がかりしました。
グイグイ引っ張ったりしばらく放置してみても微動だにしません。
結局力任せに引っぱってPEラインとリーダーの結束部で切れました。
朝の1投目ロストといい、なんて日だ。人目もあるというのに恥ずかしすぎる。

でも考えてみればジギングで魚が釣れたこともないし、毎回ルアーはロストするので今日が特別不運なわけでもなかった。
これから根がかりしたらタコに抱かれたんだと思うことにします。藻に絡まったよりも生き物に捕まったと思った方が精神的ダメージが少ないから。

さて、こういうときのために用意しておいた替えのリールに付け替えて釣り再開です。
ダイソージグとはいえ、ロストしないようにビクビクと投げては巻き、投げては巻きの繰り返しです。
周りのベテランっぽい方々の動きもこっそり真似したりしてみたりしますが安定の無反応です。

気分転換にダイソージグから釣具屋ジグに替えてみました。でもやはり無反応。
とりあえず日が落ちるまでやってみようかな、もう帰ろうかな、などと飽きはじめてきたとき、何か異変が起きました。また根がかりか！？と思いましたが、リールはなんとか巻けるし何かが走ってる。

あわてて竿を立ててリールを巻きます。何かが釣れてるっぽいです。糸が左右に動くしたまに引っ張られてドラグが出たりする。
何も釣れないときはあっという間にジグが足元にきてるのに、途中で疲れて休憩するくらい岸に寄せるのに時間がかかります。たぶん本当の時間はあっという間だと思うんですが、ゴールドエクスペリエンスに殴られたみたいに感覚が暴走して長い時間に思えました。

釣ったことがないのでわかりませんが、この手ごたえと力強さはたぶん青物でしょう。
ジギングで初めての魚です。バラさないように慎重に寄せます。

やっと波打ち際に白い魚影が見えてきました。糸をつかんで浜にずりあげます。

40㎝のゴマサバでした。でも、お腹にフックが刺さってます。
スレがかりだ…。だからあんなに力が強かったのか。

そういえばしゃくった瞬間にかかったので、事故的にうっかり刺さってしまったのでしょう。
サバにはかわいそうですが、獲物は獲物。エラをつかんでおっかなびっくりサバ折りです。
釣れると思わなくてタオルもバケツも用意してないので波で手を洗ってTシャツで拭きます。

釣れると思わなくてもクーラーボックスはちゃっかり持ってきていたのですが、魚に対してサイズが小さいので無理やり曲げて入れました。サビキで30cmのサバを釣ったことがありましたが、そのときの記録を上回る大物です。

1尾でクーラーボックスがいっぱいになったので帰ります。雨も降り始めてきましたしね。

スレで釣れたサバ1尾だけですが、僕にとってはヤリイカを釣って以来、メタルジグで釣れた貴重な1尾です。お魚としてはジギング人生初の収穫です。

さっそく大好きなサバの味噌煮を作ります。

3枚におろして切り身にしたあと、熱湯をかけて臭み抜きをします。
しょうがと味噌とみりんと酒と砂糖としょうゆで10分ほど煮ればできあがりです。
小魚をいっぱい釣って捌くより、大きい魚1匹を料理する方がだんぜん楽ですね。


新鮮だし脂がのっててめちゃくちゃうまかったです。
次はスレじゃなくてちゃんと口を使わせて釣るぞ。